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生産者インタビュー

谷本農園

甘くて軟らか。指名買い続出の人気トマト

料理の彩りに欠かせないミニトマト。子どもでもひと口でパクッと食べられるサイズというのも人気の理由の1つだろう。最近では益々、品種が増えて青果コーナーをひときわ鮮やかに彩っている。トマトにとってみたら、ライバルが増えたので、ぜひとも自分を選んでくれと言わんばかりに、アピールしているのかもしれない。こんな状況の中、他のミニトマトたちを物ともせず、指名買いが増えているトマトがある。それが谷本農園の「ともちゃんちのとまと」だ。
 このトマトの魅力は、何といっても皮の軟らかさ。糖度は平均してどれも7度以上はあるフルーツのような甘いトマトだ。通常、トマトは糖度の高い果実にしようとして水の量を絞って育てる。水分量が少ない分、味が濃縮されるので甘味は感じるが、どうしても皮が硬くなってしまう。特にミニトマトは、大玉に比べて皮の硬さが際立ってしまうことが多い。それが当たり前だと思っている人は、ともちゃんちのとまとを食べると衝撃を受けるに違いない。

デリケートなトマトだから理解と協力を

ともちゃんちのとまとは、直販のみで取引されている。谷本農園を訪ねると、小さいながらも直売所があり、近所の人は直接ここに買いに来る。農園主、谷本健拓さんが収穫したばかりのトマトを袋詰めしてくれる。たっぷり持ち帰ってもあっという間になくなってしまうから、つい欲張って何袋も買ってしまいそう。皮が破れてしまうと、傷みが早くなるので要注意。でも割れてしまったものは、玉ねぎと一緒に軽く煮詰めれば、美味しいトマトソースのできあがり。皮残りがなく、もともと甘味がしっかりあるのでさほど煮こまなくても良い。即席で作るトマトソースにはもってこいの便利さだ。
 このような特徴的なトマトができるのは、品種とその育て方による。同農園では、主に「華小町」という品種を選んでいる。もともと、皮が薄く糖度の高い果実になる品種ではあるが、受粉のさせ方によっては、皮が硬くなったこともあるという。皮が薄くデリケートなので、取扱いには注意が必要だ。病気にもなりやすいし、収穫前に皮が破れて正規品として販売できなくなることも多い。パック詰めしてようやく直売所に並べても、ちょっとした衝撃で皮がはじけたりすることもある。直販だとクレーム対応も農家にとっての大事な業務になる。取り扱っていただける業者の方には、この品種の特徴を理解してもらえたらうれしい。

トマト作りはおもしろい!

通常品種改良は、農家にとって育てやすく、中間業者にとって扱いやすく、消費者にとって食べやすいといった皆が良しの方向に改良される傾向にあるが、この華小町は消費者のメリットに重点を置いた直販向きの品種と言えるだろう。農家にとっても、品種の特徴通りに育てるのは容易ではない。それでも谷本さんがこの品種にこだわる理由は、やはり大規模農園にはできない手間をかけて、味の良いトマトを作り続けたいという思いがあるからだ。直販ゆえに間近で感じられる消費者からの声が大きな支えになっている。以前はWEB用の動画を制作するような会社にいたという谷本さん。「だってトマト作りはおもしろいから!」と笑顔を見せる2代目ファーマーである。


文/平山友美
料理/平山友美(ともちゃんちのとまとカプレーゼ)

動画メッセージ

谷本農園

住所
広島県三原市沼田東町片島2184
TEL
0848-66-4936
FAX
0848-66-4936
MAIL
tanimoto.tomato@gmail.com
代表者
谷本健拓
担当者
谷本健拓
面積
30a(ハウス)
従業員
2名(パート3名)
生産物
トマト
情報更新日
令和2年04月01日

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