広島県産応援登録制度

泣ける!広島県

非日常を感じて欲しいから。

「美味しい一瞬」を最高の一皿に。

ここ広島を「第二の故郷」と呼ぶ島根県出身の谷口シェフが創る料理は芸術的。決してアーティフィシャルな感じはなくて、自然の情景をそのままプレートに落とし込んでいるように見えます。早速、谷口シェフにお話をうかがいました。



お店では、島根、広島を中心産地とした厳選食材を多数使っていらっしゃると聞いていますが、今回は広島県産応援登録制度に登録された「亀ちゃんトマト」について教えてください。
 
「亀ちゃんトマトね、春だけ使っていますよ。2月が走り、3月が一番おいしい時期ですね。」

今や通年野菜のように思われているトマトですが、個々の品種、生産者、さらにはその中で厳選されたもの、と絞っていくと、やっぱりおいしさが十分に発揮される時期はほんの一瞬ですね。

「亀ちゃんトマトには2種類あるんですよ。時々、こだわりの野菜を取り扱っているスーパーでも見かけることがありますが、そういう小売店で売られているのは普通の亀ちゃんトマト。うちに入れているのは、特選タイプです」

亀ちゃんトマトは、大崎上島の亀田農園さんが作っています。品種は「ハウス桃太郎」という一般的な大玉のトマトですが、土づくりはもちろん、出荷までの随所にこだわりがあります。特に、トマトでは非常に珍しい「実生苗」から栽培されています。この方法によって、1本の木から糖度が8度以上ある「亀ちゃんトマト味特」と8度未満ではあるが高糖度の「亀ちゃんトマト」が出来上がるそうです。つまり、谷口シェフが使っているのは、「亀ちゃんトマト味特」と、糖度が普通の亀ちゃんトマト以上のもの。普通の亀ちゃんトマト自体が一般的なトマトより糖度が高いわけだから、本当に「味特」なわけですね。

「僕は加工する方なんですよね。だから味が濃厚な方がいい」

加工といっても谷口シェフの料理は、トマトソースのようなそんな単純な加工調理じゃないですよね?

「そうですね。グラニテとか、ただ強火で煮詰めたソースじゃなくて、フライパンで焼いてゆっくり水分を飛ばしてからピュレにするとか、そういう調理をしていますね」

グラニテ、ソテしてからピュレ… どんな料理になって出てくるんだろうと、いくら想像したとしても、きっと予想を大きく外れたサプライズな料理になって出てくるんでしょうね… ぜひ完成形を見せてください!
そうお願いすると、快く「亀ちゃんトマト味特」を使ったひと皿を作ってくださいました。
料理名をうまくまとめてお伝えするのが難しいのですが…
 
【浜田産コショウ鯛の昆布締めに広島県産はっさくと白ワインのゼリー、亀ちゃんトマトのグラニテがけ~広島県産のマイクロクレソンを散らして】

といった感じでしょうか。
一つ一つの食材が個性を発揮しながらもきちんと調和された味に着地する、本当に素晴らしいコーディネーションです。

「食材は、季節によっても変えますよ。時期になったからいつも決まった食材を入れて計画通りのレシピで決まった味にする… もちろんそういう店もあって当然ですが、ここでは非日常を感じてほしい」

珍しい食材というものは、集めようと思えば県外からでも国外からでも集めることは容易いことです。でも旬の時に、新鮮なうちに、いつも良い状態で持ってきてもらえるというのが広島県産を優先的に使っている理由だと教えてくれました。


文/平山友美