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生産者インタビュー

株式会社ねぎらいふぁーむ

広島の農業の未来を切り開く男

サムライねぎは、その名にふさわしくサムライの持つ鋭い刀のごとく、先までシャキッと尖ったねぎだ。生産者はただのファーマーではなく、「広島農業の未来を切り開く男、八幡原圭」さん。
ネギは大きく分けると、根深ネギと葉ネギの2種類ある。根深ネギは、長ネギ、白ネギと呼ばれるやや太めのネギ。細身の葉ネギは、青ネギともいう。今では両方が店頭に並ぶ光景が当たり前になっているが、もともとは「関東の根深ネギ、関西の葉ネギ」と呼ばれた。水の硬度の関係で、関東では濃いめに味付けをする料理が多く、ネギも煮たり焼いたりしたときの甘味を活かせる根深ネギが好まれた。一方の関西では、あっさりした味付けなのでうどんなどの薬味には葉ネギの方が好まれた。後者の関西葉ネギの代表的な品種が九条ネギである。葉ネギは、収穫したときの太さの違いによって中ネギ、小ネギ、芽ネギに分けられる。もともと京都で九条ネギの勉強をした八幡原さん。そのときの経験を活かして、広島で、広島の気候に合った九条ネギを作ろうと考えた。何より京都と広島とでは、農業に対するイメージが大きく違っていることに驚いた。京都は農業が進んでいる。いや、農業に対する考え方が進んでいる。自分が広島の農業の未来を変えたいと思った。

ゼロからのスタート、そして道は開けた

まずは土地探し。自分の生まれ育った土地で始めればもっと楽に始められたかもしれないが、優先したのはネギに合った気候かどうかということ。盆地気候の京都のごとく、明確な寒暖差があることがポイントだ。寒暖差は、ネギにとってストレスとなるため、味が濃くなり肉厚でシャキッとした歯ごたえになるという。
ようやく見つけた今の土地で栽培をスタートしたが、最初は「ネギはやめておけ」などと否定的な声も多かった。なぜなら、広島にも観音ネギやヒバゴンネギ、ワケギなどすでに定着している葉ネギ類は多数あり、新参者が入り込む余地はないと思われていたからだ。しかし八幡原さんは諦めなかった。広島で一般的な葉ネギとは明らかに違う味をもつ特徴的なネギを作ることができたら、きっと成功するに違いない…。そしてその予想は見事に当たったのだ! 

背筋をピンとのばした優等生ねぎ、世界を目指す

収穫したネギは、太さ別に6段階に選別する。その中で直径が1.5㎝以上の太いものだけが「サムライねぎ」となる。このサイズになると、葉ネギなのか、根深ネギなのか迷ってしまうくらい、葉ネギにしてはかなりの存在感だ。実際は葉ネギなので、そのまま豆腐などにかけて食べるのが基本ではあるが、加熱すると、根深ネギのように甘味が出るから不思議だ。甘味の素になっているのは、「ズル」「ヌル」などと呼ばれるネバネバした成分。サムライねぎのように太くなると、それだけ量も多くなる。免疫力を高めるなどの効果が期待される注目の成分だ。せっかくなら、切ったあとはできるだけ水にさらさないようにすると良い。根は、はじめから切ってあるので、サムライねぎは捨てるところがない。輪切り、斜め切り、せん切りと切り方を変えたり、根元か葉先か部位ごとに使い分けると、食卓にひと味添える主役にもなり、彩りを添える名わき役にもなる。葉先は茶色くなりやすいが、保存状態が良いと、緑の葉先は、ピンと背筋が伸びた優等生のごとく、いつまでも包丁の「切りごたえ」のある状態が保てる。
すでに東広島市、広島市を中心に120件以上の取引先があり、そのほとんどは自社便で配達をしている。希望に応じて、カット加工にも対応できる。一緒にサムライねぎを作ろうという仲間も増えてきた。八幡原さんは平成元年生まれ。昭和のハングリーな世代、芽吹いたばかりの令和の世代とも違う、芯から放つ穏やかなパワーを感じる若き社長。今後は広島県外はもちろん、世界にうって出たいと語ってくれた。


文/平山友美
料理/平山友美(サムライねぎたっぷりの清蒸魚)

動画メッセージ

株式会社ねぎらいふぁーむ

住所
東広島市志和町志和西10588-20
TEL
082-401-3801
FAX
082-401-3801
MAIL
negiraifarm2018@gmail.com
代表者
八幡原 圭
担当者
八幡原 圭
創業
平成30年7月
面積
4ha
従業員
13名(うちパート8名)
生産物
青ねぎ
情報更新日
令和3年06月30日

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