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生産者インタビュー

EpoK合同会社

広島県産、活エビの誕生

日本人は「エビ好き」と称されるが、実際に世界有数のエビ消費国だ。そして魚介類をまず「刺身」で食べようとするのも日本人ならではだろう。しかしその日本人の舌を満足させてくれるエビの刺身は、クルマエビやイセエビに代表されるような高価なエビ。昔から縁起物としても使われているので、祝いの席やおせち料理など高単価設定ができる場面では、他とのバランスを取ることで、どうにかやりくりできている・・・現実的な言い方をすれば、そんな風に思っている飲食店も多いと思う。ここで朗報。広島県の呉市下蒲刈町に、クルマエビ科のバナメイエビを活エビで通年出荷できる養殖場がある。それがEpok(エポック)合同会社である。
輸入価格の相場は、クルマエビが6,000円/㎏とすると、バナメイエビは2,500円/㎏だそう。(※変動あり)同じクルマエビ科にも関わらず、この価格の差はどこから生まれるのだろうか。その答えは、それぞれのエビの生態の違いにある。クルマエビは、海底の砂地に住み、砂の上を歩くように移動したり砂地にもぐったりする。つまりその砂地の面積分しか養殖できない。養殖の場合、その砂地を管理しつづけなければならず、砂地の入れ替えにはかなりの費用が掛かってしまう。一方でバナメイエビは水中を泳いで暮らす。容積があればそれだけ多くのエビを育てることができる。しかし多くのエビを入れるとそれだけ水が汚れるのも速いので、水質管理も大変だ。それでもクルマエビと比較すれば、ずいぶん育てやすく、成長するスピードも速い。こうした生態の違いが価格に反映されていたのだ。

徹底した水質管理

バナメイエビの陸上養殖において、水の管理はもっとも重要である。同社では、すぐ傍の瀬戸内海の海水をくみ上げ、ろ過装置や微生物の働きで汚れた水を浄化させるという閉鎖循環式という方法で水質を管理している。ただエビは新陳代謝が盛んなのか、水がすぐに汚れてしまうのが課題だ。また成長のたびに脱皮を繰り返すので、殻の処理も大変なのだという。水質の管理は、数値だけみて安心したりせず、目視での確認、ヒトの手で抜き取り検査を行うなどして管理を徹底している。

呉から自給率を上げたい!

エビが庶民の食材となったのは江戸時代と言われている。戦後、漁業の近代化で、エビの人工飼育や養殖の技術が開発されてからは、さらに消費量を伸ばした。それでも1960年代初頭は、日本人が食べていたエビのほぼすべてが国内産だったという。しかしエビの輸入自由化や国内の大手商社や水産会社などによる冷凍エビの積極的な買い付けや輸入も要因となり、輸入エビの割合がどんどん増えていく。また日本で開発、確立されたエビ養殖の技術そのものが、海外に輸出されるようになった。2000年代に入ると、世界の養殖エビ生産量が、天然エビの水揚げ量を追い抜いた。現在もその差は広がり続けている。江戸時代からのエビ好き気質を受け継いでいながらも、自給率は10%以下で、ほとんどを輸入に頼ってしまっているのが現状だ。この状況を打破し、エビの自給率をあげたいという思いでこの陸上養殖を始めたというEpok合同会社。せめて同社から配送できる広島県内近郊エリアだけでも、活きた「くれぇ海老」を味わって欲しいと願う。
冷凍が当たり前だと思われていたバナメイエビが活きたまま、しかも呉市産のものが手に入るなんて、実に画期的なことだ。水中を泳ぐ姿は、常に足を動かしているが、意外にもゆっくりのんびり、ストレスフリーだ。ゆえに活エビで味わったときの弾力も甘味も印象的。クルマエビとはまた違った美味しさを発見できるだろう。同社では、もちろん急速冷凍機と貯蔵用の冷凍庫も完備し、冷凍の出荷は可能である。しかし特に県内の飲食店なら、ぜひとも活エビで、新たな広島の味を生み出して欲しい。

Epok合同会社は、異業種交流会に端を発して結成された2代目の集まり。若社長ならではの視点と発想で、今後も広島のエビ自給率アップにも貢献してくれるだろう。



文/平山友美
料理/平山友美(くれぇ海老の丸ごとマリネ)

動画メッセージ

EpoK合同会社

住所
広島県呉市下蒲刈町下島字鴨之池3855-1
TEL
0823-65-2337
代表者
渡邉 雅允
担当者
西岡 良眞
創業
平成28年9月
面積
1,000坪
従業員
10名(うちオーナー8名)
生産物
バナメイエビ
情報更新日
令和2年03月10日
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